NHK「イッピン」で紹介された山中漆器の七宝蒔絵ピアスについての紹介ページです。僅か9mmの蝶貝に幾何学模様の蒔絵を描いていきます。

2022年1月28日の19時30分から放送のNHK BSプレミアム「イッピン」にて山中漆器の特集が放送されます。塗師の清水一人（かずと）さんの叢雲塗（むらくもぬり）と当工房の針谷崇之が製作した9mmの蝶貝に蒔絵を描くBisai（びさい）シリーズです。
その他、画面に映った蒔絵アクセサリーや棗などもと紹介いたします。

1 イッピンとは
2 イッピンで紹介された作品
2.1 Bisai（ビサイ）七宝蒔絵ピアス
2.2 蒔絵ブローチ
2.3 棗・香合（茶道具）
2.4 細描蒔絵（さいびょうまきえ）
2.5 蓮に翡翠蒔絵赤間硯（はすにかわせみまきえあかますずり）
3 イッピンの取材の様子
4 イッピンで紹介された山中漆器の蒔絵師うるしアートはりやとは
5 イッピンで紹介された山中漆器の蒔絵師うるしアートはりやへのアクセス方法
6 イッピンで紹介された山中漆器の関連情報

イッピンとは

日本の職人たちが伝統のワザを駆使して生み出す、すぐれた地場産品。それが今、新感覚のデザインや現代的な機能を備えた、新しい【イッピン】へと進化を遂げています。そんな【イッピン】の人気の秘密を探るため、その回のテーマに興味を持つ俳優・タレントがイッピンリサーチャーとして産地を訪れ、工房に潜入！科学的なアプローチや驚きの映像を織り交ぜながら、職人技に徹底的に迫り、【イッピン】の魅力を解き明かします。また、【イッピン】の生まれた土地を旅することで、息づく歴史や風土を体感してゆきます。誰もがほしくなるような日本の【イッピン】の魅力をたっぷりご紹介します！

●NHK「イッピン」概要ページより引用

●「イッピン」のホームページはこちらから

▼2022年2月1日（火）12時から再放送もございます！

イッピンで紹介された作品

イッピンで紹介された作品 - Bisai（ビサイ）七宝蒔絵ピアス

●Bisai（ビサイ）七宝蒔絵ピアスのページはこちらから

2015年にうるしアートはりやから生み出されたブランド「Bisai」。
「Bisai/微細」とは極めて細かく小さなこと。転じて、些細なこと。そのさまを言います。
1cmに満たない小さな白蝶貝に漆や金粉を使い一つ一つ手書きで様々なモチーフを描きました。
艶やかで上品なジュエリーは身に付ける方をさりげなく引き立ててくれます。

●Bisai（ビサイ）のページはこちらから

●Bisaiの作者、針谷崇之についてはこちらから

イッピンで紹介された作品 - 蒔絵ブローチ

蝶蒔絵白蝶貝ブローチ（ちょうまきえしろちょうがいぶろーち）

●蝶蒔絵白蝶貝ブローチのページはこちらから

白蝶貝・黒蝶貝・天然木などの素材に蒔絵を描いたブローチです。
こちらの作品はデザイン化した蝶の蒔絵を描きました。
金蒔絵で蝶の輪郭を描き螺鈿の青、黒漆の黒、白蝶貝の白の対比が美しい作品です。

●その他、蒔絵ブローチのページはこちらから

イッピンで紹介された作品 - 香合（茶道具）

野分蒔絵重色紙黒柿香合（のわけまきえかさねしきしくろがきこうごう）

●野分蒔絵重色紙黒柿香合のページはこちらから

源氏物語第二十八帖「野分」を香合に描きました。野分とは台風の古称。野の草を吹き分ける強い風、もしくは秋から冬にかけて吹く暴風をさします。源氏物語では夕霧（光源氏の息子）が秋の台風の夜に紫の上・玉鬘という美女を見て心を奪われます。夕霧の心の中にも野分の風が吹き荒れました。
香合の天面には平安時代の美女を、紫の上・玉鬘のどちらかはご想像にお任せします。蓋をあけると秋の庭を表したススキと萩を描いています。真ん中の銀色の満月です。香合の形は色紙を2枚重ねた重色紙（かさねしきし）香合、紫式部が紙に物語を書いていたことにちなんでこの形の香合を選びました。

雪月花蒔絵中次（せつげつかまきえなかつぎ）

●雪月花蒔絵中次のページはこちらから

こちらの作品は放送はされませんでしたが取材で使われた作品です。【雪月花蒔絵中次】はお茶道具の棗の種類の一つ中次（なかつぎ）と呼ばれる形をしたお茶入れです。雪月花はその名のとおり「雪」「月」「花」を表した図案のことです。天面に銀の満月を、全体的に桜の花をあしらい卵殻（らんかく）という技法で真っ白な雪輪文様を描いています。細かな螺鈿を月明かりに、雪輪文様の下には黄金色の梨子地粉を蒔いて背景までも余すことなく仕上げた蒔絵師の技が光る逸品です。
当工房の茶道具は針谷祐之（まさゆき）・絹代が主に描いております。

●その他、棗（茶道具）の作品ページはこちらから

●棗・香合の作者、針谷祐之についてはこちらから

イッピンで紹介された作品 - 細描蒔絵（さいびょうまきえ）

シマフクロウ蒔絵白蝶貝ブローチ

●シマフクロウ蒔絵白蝶貝ブローチのページはこちらから

細描蒔絵（さいびょうまきえ）は作者の針谷絹代が学生時代から油絵を描いておりその腕は現代美術展の洋画で入選するほどでした。その技法を蒔絵に生かし、色漆や金銭を細かく何十・何百回と重ねて写実的に描く技法です。緻密な職人の技が光る珠玉の逸品。身に纏う芸術品と言えるでしょう。

華細描蒔絵蝶貝ブローチ（白・黒）

●華細描蒔絵蝶貝ブローチ（白・黒）のページはこちらから

油絵を描いていた時によくモチーフにしていたドライフラワーを描いた作品です。デコボコとした筆の表現をあえて残しています。胸にコサージュをつけるような感覚で使っていただきたいです。

●その他細描蒔絵（さいびょうまきえ）の作品ページはこちらから

●細描蒔絵の作者、針谷絹代についてはこちらから

イッピンで紹介された作品 - 蓮に翡翠蒔絵赤間硯（はすにかわせみまきえあかますずり）

野鳥観察が趣味の針谷祥吾が描いた蓮の蕾にとまる翡翠の蒔絵です。
工房の近くの池でカワセミを見て以来野鳥にはまり自ら撮影した野鳥をモチーフに蒔絵を描いています。デコボコとした石の上に蒔絵を描くためには入念に下地を行い高蒔絵（たかまきえ）という立体感のある蒔絵技法で描きます。

●蓮に翡翠蒔絵赤間硯（はすにかわせみまきえあかますずり）の作品ページはこちらから

●翡翠蒔絵赤間硯の作者、針谷祥吾についてはこちらから

イッピンの取材の様子

取材は2日間、初日は2階の工房で行われました。Bisaiの作者である針谷崇之をメインに針谷絹代・祐之・祥吾・千賀子が取材を受けています。この本番の取材の前に数回にわたる聞き取りの取材がありました。忙しい中、何度も念入りに足を運び素晴らしい番組を作っていただいたスタッフの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

▼2階の工房での取材の様子。