河骨に蜻蛉蒔絵 長棗

白く上品な長棗に夏の川辺を描き出した作品

白く上品な長棗に夏の川辺を描き出した作品

白漆で塗られた長棗に花を咲かせた河骨(こうほね)とイグサの先に止まるイトトンボを平蒔絵で描きました。河骨はスイレン科の多年草。川や浅い沼に自生し水中にある根茎が白くゴツゴツして骨のように見えるので河骨と言われるようになりました。イグサは畳の原材料として知られていますが自生するイグサは短く20cm〜60cmほどの大きさです。俳句では「藺」「藺草」「燈心草」と書き夏の季語として使われます。

伏彩色(ふせざいしき)で仕上げた翅

イグサの先にじっと止まるイトトンボ、羽には伏彩色の螺鈿を使用しました。通常、螺鈿の裏には炭を塗り貝本来の鮮やかな青・ピンク・緑の輝きを出しますが「伏彩色」は透明・半透明の材料の接着面に色漆、金属粉、金属箔を貼り素材を通して施された彩色を楽しむ技法です。こちらの翅には裏に金箔を貼り淡く透けるようなイトトンボの翅を表現しています。

黄漆を塗りこんだ花

河骨は6月〜9月にかけて黄色い花を咲かせます。棗の河骨の花と蕾の部分を際立たせるために金蒔絵で仕上げた後に黄色の色漆を塗り込み変化をもたせました。

上品な白漆塗りの長棗

白漆とは色漆の一種。色漆は顔料と透漆を練り合わせて作ります。透漆は硬化すると茶褐色になります。そのため白漆はベージュがかった落ち着いた色味の白になります。

素材 ミズメザクラ、漆、金粉、貝
サイズ 直径55mm×高さ80mm
付属品 本体、桐箱、説明書
作者 針谷祐之

※写真はイメージです。撮影の状況、閲覧する環境によって色などが変わって見える場合がございます。
※体質により、ごくまれに漆などの塗料でかぶれることがあります。異常を感じた時はご使用をおやめいただき専門医にご相談ください。
※お手入れは柔らかい布で軽く拭き、直射日光があたらないように保管してください。